この浮彫りの施された大理石の板は埋葬用の寝台の背面を飾ったもので、そこにはホラズムの女神、ゾロアスター教の葬送儀礼といった、中央アジアの風俗が描き出されている。それは大陸を往来し中国人と結婚し旅に没した墓主、おそらくソグド人と思われる人物の一生を活き活きと描き出したものであると想像され、古代ユーラシアの文化交流を考える上で大変重要な作品である。